慢性症状が治らない理由|「どうせ変わらない」という無意識の前提
こんにちは。バースデーカイロプラクティックの篠崎です。
本日は、「慢性症状が治らない理由」の1つについてお話ししていきます。
慢性的な腰痛、肩こり、自律神経の乱れ、スポーツ障害、イップスなど、長く続く症状にはさまざまな原因が関係しています。
その中でも今回は、「治りたい気持ちはあるのに、無意識では変わらない前提になっている」という視点からお伝えします。
「知っている」が成長を止めることがある
私は、毎月技術向上のために、アクティベータメソッドとPCRTのセミナーに参加しています。
現在はインストラクターとして、受講される先生方に技術や考え方をお伝えするサポートもしています。
セミナーに参加されている先生方は、何度も繰り返し学び、知識と技術を高め、悩んでいる患者さんへ貢献したいという思いを持っています。
とても素晴らしい姿勢です。
しかし、繰り返し学んでいると、時に「それはもう知っている」という感覚が出てくることがあります。
成長したい。
もっと技術を高めたい。
患者さんにもっと貢献したい。
そう思っているにもかかわらず、セミナー内容や技術に対して、無意識に「それもう知っている」と判断した瞬間、新しい気づきが入りにくくなることがあります。
これは私自身にも起こります。
「それは知っている」と感じた時ほど、
「本当にそうだろうか?」
「まだ自分が気づいていないことがあるのではないか?」
「同じ内容でも、今の自分だから見える学びがあるのではないか?」
と、視野を広げるようにしています。
同じ話を聞いていても、その時の自分の状態や経験によって、受け取れる深さは変わります。
慢性症状でも同じことが起きている
この「知っている」という感覚は、慢性症状にも似た形で起こることがあります。
慢性症状は、数ヶ月、数年と症状が続いていたり、良くなったと思っても何度も繰り返していたりします。
すると、本人の意思とは関係なく、無意識の中で、
「また痛くなる」
「どうせ変わらない」
「今回も治らないかもしれない」
「少し良くなっても、また戻るに決まっている」
という前提ができてしまうことがあります。
これは、患者さんの考え方が悪いという話ではありません。
長く症状を経験してきたからこそ、体と脳が「変わらなかった経験」を学習している状態です。
つまり、頭では「治りたい」と思っている。
でも、無意識では「また同じことが起こる」と準備している。
このように、「治りたい気持ち」と「これまで治らなかった経験」が混線してしまっていることがあります。
小さな変化を「改善」と認識できないことがある
慢性症状で悩んでいる方の中には、施術後に少し体が変化していても、それを改善として認識できないことがあります。
たとえば、
- 少し動きやすくなっている
- 痛みのない範囲が広がっている
- いつもより体が軽い
- 前より不安なく動けている
- できなかった動きが少しできるようになっている
このような変化があっても、
「でも、まだ痛い」
「完全に治っていないから意味がない」
「少し楽になっても、また戻ると思う」
と判断してしまうことがあります。
もちろん、痛みや不調が残っているなら不安になるのは自然なことです。
しかし、慢性症状の改善では、いきなり0か100かで変わることばかりではありません。
小さな変化を体が感じ取り、本人がそれを認識し、
「あれ?少し変わっているかもしれない」
「前より動けているかもしれない」
「この変化があるなら、良くなる可能性があるかもしれない」
と受け取れることが、改善の流れを作る大切な一歩になります。
施術者が伝えるだけでは不十分なこともある
施術者側から見れば、体の反応や動きに変化が出ていることがあります。
「さっきより動きが良くなっていますね」
「反応が変わっていますね」
「体の緊張が抜けていますね」
とお伝えすることもあります。
しかし、施術者が変化を伝えても、本人の中で納得がなければ、本質的な改善につながりにくいことがあります。
なぜなら、本人の無意識の中に、
「病院へ行っても変わらなかった」
「接骨院へ行っても変わらなかった」
「整体へいろいろ行っても変わらなかった」
「だから、今回もきっと変わらない」
という経験が残っていることがあるからです。
このような状態では、体が良くなる方向へ反応していても、脳がその変化を受け入れにくくなることがあります。
だからこそ、慢性症状の改善では、施術による体の変化だけでなく、本人がその変化をどう認識するかも大切になります。
「治らない前提」に気づくことが改善のきっかけになる
無意識の中で決まってしまっている前提を変えるには、まず認識が必要です。
当院では、体に聞く検査を通して、
- 治りたい気持ちがあるのに、変わらない前提がないか
- 過去の治らなかった経験が、今の体の反応に影響していないか
- 小さな改善を受け入れにくくする思い込みがないか
- 痛みや不調が出ることを、無意識に当たり前としていないか
などを確認していきます。
これは、無理にポジティブに考えましょうという話ではありません。
「治ると信じれば治る」という単純な話でもありません。
大切なのは、体の変化を確認しながら、
「本当に何も変わっていないのか?」
「少しでも良くなっているところはないか?」
「今までと違う反応は起きていないか?」
を丁寧に見ていくことです。
その積み重ねによって、
「どうせ変わらない」から、
「少し変わっているかもしれない」へ。
そして、
「この変化があるなら、良くなる可能性があるかもしれない」へ。
さらに、
「自分の体は変わる力を持っているかもしれない」
という認識に変わっていくことがあります。
慢性症状の改善には「変化に気づく力」も必要です
慢性症状が長く続くと、体は症状そのものだけでなく、症状に対する不安や警戒も一緒に覚えてしまうことがあります。
そのため、改善の途中では、
- まだ残っている症状を見る視点
- 少し変化している部分を見る視点
この両方が必要です。
残っている症状を無視する必要はありません。
しかし、残っている症状だけを見続けてしまうと、せっかく起きている小さな変化を見逃してしまうことがあります。
慢性症状の改善では、この小さな変化を拾い上げることがとても大切です。
「少し楽になった」
「少し動けた」
「少し不安が減った」
「前より回復が早かった」
このような小さな変化は、体が変わり始めているサインかもしれません。
まとめ
慢性症状が治らない理由の1つに、「どうせ変わらない」という無意識の前提があります。
これは、患者さんの考え方が悪いということではありません。
長く症状を経験してきたからこそ、体と脳が「また同じことが起こる」と学習している状態です。
だからこそ、慢性症状の改善では、施術によって体を整えるだけでなく、小さな変化を認識することが大切になります。
もし、この記事を読んで、
「たしかに、少し良くなっても“また戻る”と思っていたかもしれない」
「変わっている部分より、残っている症状ばかり見ていたかもしれない」
と感じたなら、それは改善に向かう大切な気づきかもしれません。
その気づきは、どこへ行っても変わらないと悩んできた慢性症状が、少しずつ変化していくための一歩になる可能性があります。
バースデーカイロプラクティックでは、アクティベータメソッドとPCRTを用いて、体の働きだけでなく、症状に関係する無意識の反応や誤作動信号にも目を向けながらサポートしています。
慢性的な痛みや不調でお悩みの方は、体が変わる可能性を一緒に確認していきましょう。
















