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腰痛にレントゲンは意味があるのか?画像に異常がなくても痛い理由
腰痛で整形外科を受診すると「まずはレントゲンを撮りましょう」と言われたことがある方は多いのではないでしょうか?
でも本当に、腰痛にレントゲンは必要なのでしょうか?
この記事では、レントゲンで分かること・分からないこと、そして“なぜ多くの腰痛で画像検査が意味を持たないのか”を、臨床家の視点から解説します。
結論(先に知りたい方へ)
結論:すべての腰痛で最初からレントゲンは必要ではありません。 骨折や感染、腫瘍など危険なサイン(レッドフラッグ)が疑われる場合に優先します。多くの腰痛は機能的問題(神経の誤作動・ストレス・運動習慣など)が関与し、レントゲンでは原因が映りません。まずは問診と徒手検査で見立て、必要があるときに画像検査を追加する流れが合理的です。
院長紹介

篠崎大輔
WHO基準のカイロプラクティック教育を修了し、脳・心・体の神経信号を専門に臨床をしております。どこへ行っても治らないとお悩みの方の改善を数多くサポートしてきました。諦める前にご相談ください。
- 資格:WHO基準カイロプラクター(B.C.Sc保持)/アクティベータメソッド・インストラクター/PCRT・インストラクター
- 臨床経験:14年以上
目次
腰痛でレントゲンをまず最初に撮る必要があるのか?
結論:最初に必ず撮る必要はありません。 まずは問診と徒手検査で骨折・感染・腫瘍・重度神経障害などの可能性を絞り込み、必要な場合に限って画像検査を行います。
腰が痛くて整形外科を受診すると、問診の前に「レントゲン撮りましょう」と言われることがよくあります。
しかし本来、レントゲンは最初に撮るものではありません。
腰痛の診断は、問診→徒手検査→画像検査(レントゲン)→MRIという順序で行うのが基本です。
レントゲンの本来の役割とは
私が卒業したカイロプラクティックの専門大学では、整形外科学やレントゲン学の授業があり、専門の医師が講義をしていました。
レントゲンの主な役割は骨の異常を確認することです。
骨折、骨の腫瘍、骨格の変形、あるいは内臓の異常の影響が見られることもあります。
ただし、これは確定診断のための検査ではなく、あくまで「疑わしい所見があるか」を確認するための検査です。
もし異常所見が見つかれば、CTやMRIなどの精密検査に進む流れになります。
つまり、レントゲンはあくまで“仮の予想を確かめるための一段階”なのです。
日本の医療現場で起こる「レントゲン優先」の矛盾
日本の整形外科では、実際には問診をほとんどせずにすぐレントゲンを撮るケースが多く見られます。
私自身、交通事故で首を痛めたときに、ほとんど話を聞かれないまま撮影された経験があります。
この流れでは、本来の診断プロセスが逆転してしまっています。
本来、問診と触診の時点で「骨折や腫瘍の可能性があるかどうか」はある程度判断できます。
20代のデスクワーカーで、転倒や事故もなく、夜眠れていて、体重減少もない――
この時点で骨に異常がある可能性は極めて低いとわかるはずです。
レントゲンを先に撮ることで起こる不都合
レントゲンを撮ると骨格構造が見えます。
人間は目に見えた情報に強く影響されるため、医師も患者も「異常所見」を探そうとします。
たとえば、椎間板の隙間が少し狭いだけで「椎間板ヘルニアだろう」と判断してしまうことがあります。
しかし、実際には椎間板ヘルニアはレントゲンには映りません。
その結果、「あなたの腰痛はヘルニアが原因」と診断され、患者は「ヘルニア持ち」という強い思い込みを抱いてしまいます。
医師の診断は社会的にも権威性が高く、その一言が回復の妨げになることさえあります。
構造的な異常があっても痛みが出ない人はたくさんいます。
逆に、画像で異常がなくても痛みを感じる人も多くいます。
腰痛の本当の原因は構造ではない
多くの研究で、腰痛の原因は構造的な異常だけでは説明できないことが示されています。
海外ではすでに、「生物・心理・社会的要因」が組み合わさって痛みが生じると考えられています。
つまり、ストレス・環境・思考の癖なども腰痛に深く関係しているのです。
レントゲンに映らない「ストレス」と「機能異常」
レントゲンにストレスは映りません。
レントゲンに痛みも映りません。
そして、レントゲンに神経の誤作動や筋肉の緊張パターンといった機能異常は映りません。
私たちの体は、神経や脳の信号によって常に微妙に調整されています。
この「信号の誤作動」が起こると、痛みや動きの制限が生じるのです。
当院では、アクティベータ・メソッドによる神経系の調整と、
心身条件反射療法(PCRT)によるストレス信号の切り替えを行い、
構造的な異常では説明できない腰痛に対応しています。
詳しくはストレス性腰痛|原因と改善法をご覧ください。
まとめ:腰痛にレントゲンは本当に必要か?
- 必要なケース: 強い外傷直後、発熱・悪寒、原因不明の体重減少、夜間痛、がん既往、重度の神経症状などレッドフラッグが疑われる場合
- 不要なケースが多い: 軽〜中等度で経過とともに改善傾向、明らかな外傷がない、全身状態が安定している場合
レントゲンは骨の異常を確認するための重要な検査ですが、腰痛の大部分は機能的な問題です。
構造だけに囚われず、神経・脳・ストレスなど多面的な視点で体を整えていくことが改善への近道になります。
🔎 関連ページ:
構造的な異常がない腰痛にお悩みの方は、腰痛治療ページをご覧ください。
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店舗情報
免責事項
当院は医療行為・マッサージ行為・慰安行為は行いません。カイロプラクティックおよび心身条件反射療法(PCRT)を用い、神経機能の調整を通じて自然治癒力が発揮される環境づくりを目的としています。症状・疾患名の診断や投薬、外科的治療は医療機関にてご相談ください。既往歴・治療中のご病気がある場合は、事前にお知らせください。



























