
もし野球の時にそのようなことを感じているのであれば「キャッチボールイップス」の可能性があります。
ここでは当院にキャッチボールイップスに悩んで来院されたクライアント様の症例をご紹介していきます。
この記事を読むことで、自分と同じような症状が改善することを知って頂き、悩みが軽くなれば幸いです。
もし、専門家のサポートを希望される場合は、当院までご連絡下さい。
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Contents
ボールが抜けてしまうキャッチボールイップスが2回の施術で改善
自主練、練習中のキャッチボールイップス
キャッチボールイップスの症状は、1年前高校入学とともに出始めました。
中学では硬式野球で全国大会に何度も出場している選手で、高校は甲子園常連校の強豪校に特待生として入学。
具体的なイップスの症状は、
右腕がトップに来ている感覚がなくなり、ボールが手から抜けてしまうということ。
きっかけは、
高校入部最初キャッチボールでワンバン暴投をしてしまってから。
一時は、気にすることなく投げられるようになったが再発してしまったため来院。
来院までに、ネットや動画にアップされているイップスに効果的な方法を試したが効果は一時的。
イップスを発症すると投げたくない、見られたくないといった気持ちになる。
今後思ったようなプレーができないとレギュラーではなくメンバー外に外されてしまうのではと思って、克服したいと来院。
キャッチボールイップス治療の解説
当院のイップス治療は、本人の無意識に眠る誤作動スイッチを探しOFFにすることです。
無意識に眠る誤作動スイッチを紐解くために、クライアントの身体を検査道具として使用し、反応を検査していきます。
はじめにコースと施術を受ける目的(目標)を決めました。
コース
ソフト面調整Specialコース(学生)
目標
納得のいくボールを投げる。
レギュラーになって甲子園に行く。
次に、施術前後の目安となる検査をしていきます。
誤作動の目安検査
キャッチボールをしている時をイメージすると陽性反応。
キャッチボールの時の自分の身体と相手をイメージすると陽性反応。
右腕を挙げる動作をすると陽性反応。
初回の施術
身体全体をコントロールする神経系の調整を全身に行いました。
その後、脳の誤作動記憶となっているソフト面を検査・調整していきました。
ソフト面の反応
特定のチームメイトの声とその時の「義務」に反応。
適当にチームメイトをイメージしてもらい一人を特定。
そして「~しなければならない」という気持ちをイメージしてもらいました。
陽性反応を示す内容があったので、「チームメイトの声と義務」の両方をイメージしてもらい調整を行いました。
次に「警戒心」が反応。
深くまで診ていくと「下手だと思われること」を「警戒」する自分がいたようです。
そこで調整。
次に、最初にキャッチボールでワンバン暴投した「記憶」が反応、さらにここでも「警戒心」が反応。
ここでも「下手だと思われたくない」が反応しました。
当時のイメージと警戒心で調整。
次に、「執着心」が反応。
「チームメイトのフォームを意識して同じように良いフォームで投げたい」というこだわり(執着心)が反応、調整しました。
次に、インターネットでイップスは身体のどこがどうなっているからなるんだという「情報」が反応しました。
この情報スイッチが無意識に入ると身体に意識が向いてしまい身体が上手く動かなくなってしまうという反応なので、切り替えの情報をイメージしてもらうと「小学校6年生の時は何も考えず相手に投げられていた」とイメージし陽性反応を示さなかったので、誤作動記憶になっている情報と誤作動しない切り替えの情報を交互に調整していきました。
初回施術終了時に、施術者として「もう投げられそうだな」と感じたのでそのまま質問してみると、クライアントもそのように感じていたようで「はい、投げられます」と即答していました。
2回目の施術は、寮の関係上1週間後となりました。
1週間どうだったのかを聞くと、全力では投げられているがまだ7~8割な感じで、楽に投げようとすると手首が固まる感じがして思ったように投げられないとのことでした。
前回同様調整を行なっていきました。
最初は「義務」に反応。
「良く見せなければならない」が反応。
その背景には「劣等」が関係していました。
「自分はイップスで投げ方が変で下手だから」が反応。
「自分はイップスで投げ方が変で下手だから」「良く見せなければならない」という無意識の心が反応したということです。
これで調整。
次に「犠牲心」が反応。
中学時代のチームメイトに対する犠牲心が反応、調整。
次に「団結心」が反応。
チームになってやる練習がありそれを「絶対みんなで成功させる」という団結心が反応。
さらにその背景に「劣等」が反応。
「自分は下手だから暴投してしまうかもしれない」が反応。
「絶対みんなで成功させる」という信念がありつつも「自分は下手だから暴投してしまうかも」という無意識の心が反応。
これで調整。
最後は「価値観」の中の「特別感」が反応。
「活躍したいと求める特別感」が反応。どの程度それが満たされているか質問すると、意識的には2/10 無意識に訊いていくと6/10でした。
この心の状態を認識してもらい調整を行いました。
さらに「活躍したいから良く見せようとプレーする自分がいる」とのことだったので反応を検査すると陽性反応を示しました。
良く見せることでレギュラーになれて活躍できるというイメージがイップスに関係していたので、本来どのような心でプレーすると活躍できそうか質問をしてみた。
すると、「楽しく本来のプレーをする」と切り替えイメージができたので、調整を行いました。
以上が、キャッチボールイップスに悩むクライアントの症例報告です。
1週間後に状態をメールで報告して下さいました。
大分楽に投げられている。
自主練では100%に近いほど投げられているとのことでした。
まだ、みんなで並んでキャッチボールするときには隣との距離感が狭く不安で力が入りにくくなる時があるとのことでした。
キャッチボールイップスの高校生の今後
この症例でのクライアントは、とても素直に施術に向かい合い、自分の無意識を探索してくれました。
その結果、初回から深くまで誤作動記憶を探索でき、本音に向かい合うことができたことが効果につながったと思います。
甲子園常連校は部員が寮生活を送っているため、自分の希望通りに外出することが難しいようです。
遠方からの来院のため定期的に施術が受けられないのが残念、次回の外出できる時にはまた来院したいとメッセージを頂きました。
今後は、2回の施術でわかったキャッチボールイップスの根本原因を認識し続けてもらいながら、本音に向き合う癖がついていけば自然と改善する可能性は高まるでしょう。
早期改善を心から願っております。