
野球でピッチャーをやっていて、
- 思い通りに投げられない
- 暴投してしまう
- 身体が固まってしまう
- すっぽ抜けてしまう
- ボールを握る感覚がわからない
- ボールの引っ掛かりがわからないなど
投球イップスにお悩みの方へ。
イップスの原因は、精神的なストレスが原因と言われますが、精神をどうすればいいかわからないという人は多いと思います。
「メンタルが弱いから」「ネガティブだから」イップスになるんだと言われたことがある人もいるのではないでしょうか?
投球イップスを本質的に克服していくためには「メンタル」はキーワードになってきます。
しかし、「メンタル」って何?って感じだと思います。
このブログ記事では、投球イップス克服を望む方に向けて、本質的な克服方法について書いています。
参考にして繰り返し実践してみて下さい。
本質的な内容ですので1回読んでできるようになったり、イップスが改善するものではありません。
あなたの投球イップス克服のお役に立てれば幸いです。
Contents
本質的に投球イップスを克服する方法【自分の本音に向き合う】
イップス (yips) は、精神的な原因などによりスポーツの動作に支障をきたし、突然自分の思い通りのプレー(動き)や意識が出来なくなる症状のことである。Wikipedia
イップスは、精神的な原因により起こると言われています。
精神的な原因と言われても何だろう?と疑問ですよね。
私は、精神的な原因を自分自身の本音と建前のギャップと考えています。
自分の本音と建前のギャップは、あなたにとってストレスとなります。
そのストレスが運動を司る脳に誤作動を起こさせた結果、身体は誤作動指令を受けるため普段通りのプレーができないというのがイップスです。
このブログでは精神的な原因と本質的に投球イップスを克服するための方法を解説していきます。
精神的な原因とは?
一般的に精神的な原因というと「ストレス」「プレッシャー」を指します。
しかし、
投球イップスに関係している「ストレス」をあなた自身がわかりますか?
「プレッシャー」がわかりますか?
試合でのプレッシャーならわかる人も多いでしょう。
しかし、投球イップスのピッチャーは練習中、何もストレス、プレッシャーが無い時でもイップス症状を呈する人がいます。
つまり、その時のストレスやプレッシャーが影響しているのではないのです。
では、何が原因なのでしょうか?
投球イップスの原因:脳の誤作動記憶
あなたの脳が記憶してしまった誤作動スイッチが原因です。
ある条件になると誤作動のスイッチがONになることを記憶していることが原因です。
その誤作動のスイッチができてしまった原因が「本音と建前のギャップ」です。
本音とは、無意識の心に眠るあなたそのものです。
建前は、相手や周囲を気にすることによって出る言葉や行動です。
本質は「本音の心」に向き合うこと
本音の心に向き合うことで誤作動スイッチがONからOFFに切り替わります。
例えば、自分の部屋が突然の停電で暗闇になったとしても動くことに不安はないと思います。
理由は、どこに何があるかを記憶しているからです。
そして、ブレーカーの位置もわかっているので懐中電灯が無くてもブレーカーに辿り着き、電気をつけることができるでしょう。
このように、自分自身がわかっていることに人は不安を抱きません。
投球イップスの原因は何だろう?
どうすれば投球イップスが治るのだろう?
と、自分でどうすれば良いのかわからないことには不安が起こります。
そこで、
投球イップスの原因である「脳の誤作動記憶」につながる「本音と建前のギャップ」に向き合ってあげれば、あなた自身の脳の処理は誤作動をせず、健全な処理をしてくれるようになるため、脳から身体へ誤作動指令が出なくなり、普段通り投げられるようになります。
【実践】本音を探索してみよう。
本音に眠る「感情」「価値観」」「信念」を「過去の記憶」「未来の想像」から探りましょう。
「投球イップスの場面をイメージして」、その時の自分に質問して、本音を探索してみましょう。
「感情」を探索してみましょう。
「意欲」
「意欲」は、頑張っている、一生懸命になっている、燃えている気持ちです。
または、過去の記憶で、頑張っていた、一生懸命だったことかもしれません。
質問
あなたは何を頑張ろうとしているの?
あなたは何を頑張っているの?
あなたは何に一生懸命になっているの?
あなたは何に燃えているの?
あなたは何を頑張ってきたの?
あなたは何に一生懸命だったの?
本音のあなたが何に意欲的かわかりましたか?
例えば、
「レギュラーを勝ち取ることに一生懸命になっている」自分がいることがわかった。
その時は、
「レギュラー勝ち取ることに一生懸命になっている自分っているよね」
と本音に向き合い、寄り添ってあげます。
そして同時に、胸を3回トントントンと刺激します。
脳は一瞬で切り替わりますので、これを繰り返し3日間行ってあげます。
すると、「レギュラーを勝ち取ることに一生懸命になっている」誤作動スイッチはOFFのままになってくれます。
「レギュラーを勝ち取ることに一生懸命になっている」というのはポジティブで良いことなのでは?と思う人もいるかもしれませんが、脳の誤作動記憶スイッチはネガティブ・ポジティブという評価はありません。
どちらもスイッチになります。
レギュラーを勝ち取ることに一生懸命になっているけど、
勝ち取れていないのかもしれませんし、
勝ち取れるか不安なのかもしれませんし、
勝ち取れるわけがないと思っているのかもしれません。
しかし、このような評価も必要ありません。
ただただあなたの「レギュラーを勝ち取ることに一生懸命になっている」という本音に向き合い、寄り添ってあげましょう。
以下、同様のことをやってみてください。
始めのうちは気楽に本音の自分がわかるものから向き合ってあげて下さい。
「義務」
義務は「~しなければならない」ことです。
あなたは何をしなければならないのですか?
あなたは何を守ろうとしているのですか?
例:
打ち取らなければならない。
ストライクを投げなければならない。
「期待」
期待は、あなたの望みです。
あなたは何を期待していますか?
あなたは何を望んでいますか?
例:
暴投せずに投げられること。
エースピッチャーとして活躍すること。
「喜び」
喜びは、うれしさ、楽しさなどの気持ちです。
あなたは何が嬉しいのですか?
あなたは何が楽しかったのですか?
例:
家族に応援してもらえること。
チームメイトと勝ち取ったあの時の勝利。
「連帯感」
連帯感は、つながりを感じる気持ちです。
あなたは何とつながっているの?
あなたは何をつながりと感じるの?
例:
みんなと野球ができていること。
応援してくれる家族やファンとのつながり。
「優越感」
優越感は、優れている、勝っているなどの気持ちです。
あなたは何に優れているの?
あなたは何に勝ったの?
例:
イップスになる前はあいつより上手かった。
去年の優勝は自分のおかげだ。
「恐怖」
恐怖は、恐れ、不安、心配などの気持ちです。
あなたは何を恐れているの?
あなたは何が心配なの?
あなたは何に不安になっているの?
例:
このままイップスが続いたら野球ができなくなるのではないか。
また暴投するのではないか。
みんなから信頼がなくなるのではないか。
「逃避」
逃避は、逃げたい、避けたい、やめたいなどの気持ちです。
あなたは何から逃げたいの?
あなたは何を避けたいの?
あなたは何をやめたいの?
例:
もう練習なんかしたくない。
レギュラー争いから逃げたい。
野球なんかやめたい。
「劣等」
劣等は、劣っている、負けなどの気持ちです。
あなたは何が劣っていると思っているの?
あなたは何を負けと思っているの?
例:
あいつより背が低いから球が遅い。
理想の自分と比べて負けている。
このように、普段は考えないような気持ちがあなたの心の奥、つまり本音には隠れています。
特にアスリートは昔から弱音を吐くな、根性、メンタルを強くしろなど、根拠のない指導を受けてきた人が多いです。
他人に伝えなくて良いので、自分で自分の本音に向き合うとイップス克服につながります。
慣れてきたら続いて、価値観も探索してみましょう。
「価値観」を探索してみましょう。
まずは、ピッチャーとしての立場で考えてみて下さい。
「安心・安定」
ピッチャーとして安心したい、安定したいことは何ですか?
例:
自分の思った球を投げたい。
レギュラーとして安定したポジションでいたい。
「刺激・変化・挑戦」
ピッチャーとして求めている刺激は何ですか?
ピッチャーとして何か変化を求めていますか?
ピッチャーとして何かに挑戦したいですか?
例:
もっと大舞台で投げてみたい。
たくさんの球種が投げれるピッチャーになりたい。
メジャーへ挑戦したい。
「存在感・重要感・特別感」
ピッチャーとしてどんな存在でありたい?
ピッチャーとしてどんな重要な存在でありたい?
ピッチャーとしてどんな特別な存在でありたい?
例:
みんなに頼られるようなピッチャーでありたい。
大事な場面で勝てるピッチャーでありたい。
ファンから愛されるピッチャーでありたい。
「つながり・愛情」
ピッチャーとして求めるつながり・愛情は何ですか?
例:
応援してくれる家族とのつながり
ファンとのつながり
仲間とのつながり
「成長」
ピッチャーとして求める成長は何ですか?
例:
球速をあげて誰にも打たれないピッチャーに成長したい。
キレのある変化球が投げられるように成長したい。
「貢献」
ピッチャーとしての貢献とは何ですか?
例:
チームの勝利に貢献する。
応援してくれるみんなを喜ばせたい。
価値観は未来をイメージし、こうありたいと思う、あなたが大切にしている事柄です。
そのため、本音では満足していなかったり、逆に満足してしまっている場合があります。
例えば、みんなから頼られるピッチャーでありたいと重要な存在を求める本音の自分がいるとします。
もう十分にみんなから頼られていると本音では思っているのに、建前上まだ全然頼られるに値しないと言っていると、本音と建前の心にギャップが生まれてしまいます。
逆に、応援してくれるみんなを喜ばせて貢献したいと求める本音の自分がいるとします。
ピッチャーとして喜ばせたいという本音があるにも関わらず、マイクパフォーマンスで喜ばせ喜んでもらっている。
すると、本音では全然喜ばせられていないと満足できていない自分がいるにも関わらず、
建前上ではみんな喜んでくれているので満足している。
これらのようなギャップが誤作動のスイッチになる可能性があるということです。
まずは、自分にどんな価値観があるのかに向き合い、寄り添ってあげることから始めて下さい。
続いては「信念」です。
「信念」を探索してみましょう。
本音にあるルールが、傷つけられたり、低下したり、わからなくなってしまっていると誤作動スイッチになる可能性があります。
「自尊心」
あなたのピッチャーとしての能力、考えに対する自信は何ですか?
例:
優勝経験を持つピッチャーだぞ!
俺は昔からエースピッチャーである。
「自立心」
他人に頼らず自分でやっていこうとする心です。
あなたが持っている自立心は何ですか?
例:
誰にもアドバイスを受けずに成長すべき。
誰にも助けてもらわずにイップスを克服すべき。
「犠牲心」
自分を犠牲にする心です。
あなたは何を犠牲にしていますか?
例:
レギュラーになるためには寝る間も削るべき。
ライバルに勝つために疲れていても酷使するべき。
「利己心」
自分の利益を優先し、他者や厄介、面倒なことを考えないようにする心。
あなたにとって現在厄介なこと、面倒なことは何ですか?
例:
監督のコーチングが理解できなくて厄介なので聞かない。
足を引っ張る仲間が面倒だ。
「警戒心」
何かを警戒する、信用しない、心配する、信頼しない心です。
あなたは何を警戒していますか?
例:
監督からの評価を警戒する自分がいる。
チームメイトがエラーするのではと思い信頼できない。
「執着心」
特定の物事にこだわってしまい、そこから離れられない、許せない、手放せない心。
あなたは何にこだわっていますか?
例:
暴投した時の仲間の言葉が忘れられない、許せない。
監督のあの時の采配が許せない、あそこで交代なんてありえなかった。
理想のフォームになるようにこだわっている。
「慈悲心」
誰かを思いやる、助けたい、手伝いたい、かわいそうという心です。
他人かもしれないし、自分自身かもしれません。
あなたは何を可哀想と思っていますか?
あなたは誰を助けたいですか?
例:
イップスが治らない自分自身が可哀想。
なかなかレギュラーになれない仲良しの仲間を何とかしてあげたい。
「復讐心」
許しせない、納得できていない、心に引っかかっていること、相手にわかってほしいと思う心です。
あなたは何が許せないのですか?
あなたは何に納得できていないですか?
例:
暴投した時に仲間が笑ったことが許せない。
イップスに苦しんでいることを監督にわかってもらいたい。
「虚栄心」
自分を本来よりよく見せようとする心。
あなたは自分の何をよく見せようとしていますか?
あなたは何を無理していますか?
例:
周りの仲間よりも上手いと思われるようにしようとしている。
球速よりもコントロールの方が得意なのに球速も速くしようと無理をしている。
「猜疑心」
他者を疑ったり、妬んだり、信じられない心です。
自分の成長や目標を疑ったりする心です。
例:
もうイップスは治らないのではないか。
あいつが俺の足を引っ張る情報を流しているのではないか。
「団結心」
チームでの一体感や協力する時の心です。
あなたが持っているチームが一体になるための団結心は何ですか?
例:
チームの雰囲気が悪くなるので弱音を吐いてはいけない。
チームのみんなと一緒にネガティブな話に合わせなければならない。
「探究心」
物事に対して深く追求する心、原因を解明しようとする心です。
あなたは何を探究していますか?
例:
イップスにならないためのフォームを探究しています。
イップスの原因となる悪い癖がないか探しています。
「競争心」
他人や自分と勝ち負けで張り合う心です。
あなたは何と競っていますか?
例:
ピッチャー陣とレギュラー争いで競っているので負けてはならない。
完璧なフォームで投げなければと理想のフォームを意識してできていないと思っている。
「忠誠心」
他人や誰かの考えに忠実に従おうとする心。
あなたは誰かのアドバイス通りに何をやろうとしていますか?
例:
監督に言われた通りのフォームで投げなければならないと練習に励んでいます。
本に載っていた腕の振り方を信じて練習しています。
「信仰心」
あなたが他者や外部からの影響で信じている特定の考えや行動は何ですか?
例:
メンタルを強化しないとイップスは治らないと思っています。
マウンドは聖域なので緊張して挑まなければならないと言われて信じています。
「自省心」
自分の言動、行動を反省する心です。
ピッチャーとして何か反省していますか?
例:
イップスになったのはあの時の監督の指示通りの練習をしなかったからと反省しています。
あの時の怪我を完全に治しておけばこんなことにならなかったと思っています。
「羞恥心」
自分を恥じる失敗や失態の心です。
あなたは何を恥じていますか?
例:
暴投することは恥ずかしいことだと思っています。
ピッチャーとして恥ずかしい経験などしてはならない。
「同情心」
他人や自分に対する哀れむ、共感する心です。
あなたは何に同情していますか?
例:
監督や先輩から厳しくされている同級生が可哀想と同情しています。
イップスが治らない自分自身を可哀想と思っています。
イップス仲間と同じ気持ちになります。
いかがでしょうか?
ご自身のルールがわかりましたか?
ルールは行き過ぎると「思い込み」となり柔軟な思考の妨げとなります。
例えば、理想のフォームになるようにこだわる執着心を持っているとしましょう。
理想のフォームを持つことは結構ですが、それがイメージではなくなり、
この時は肘がここまで上がっていなければならない、とか
この時に溜めができていなければならない、など
「思い込み」による「~でなければならない」という厳しいルールになってくると
そこばかりに意識が向いてしまい、無意識でできるはずのピッチングができなくなってしまいます。
これはルールが誤作動スイッチとなり、無意識の運動プログラムを誤作動させてしまうことで起こります。
まとめ
このブログ記事では、本質的に投球イップスを克服する方法を書いてきました。
一つずつできるもの、思いつくものからやっていってください。
もし「こんな自分はいない」と思ったら要注意です。
本音の自分に寄り添えていません。
自分の本音と向き合うことを抑圧しているのかもしれません。
つまり、本音と建前にギャップがあるということです。
イップスになりやすい人なのかもしれません。
質問の方法は他にも色々あったり、現在、過去、未来と幅広く質問できると効果も違ってきますが、まずは間違えを恐れず自分の心に向き合うことが大切だということを知ってください。
どうしても自分では出来ない、わからない場合は私がサポートしますのでご予約ください。
ここでの解説と施術の違いは、投球イップスに関係する誤作動スイッチの探索方法です。
このブログの方法は、一つずつやっていくため時間がかかります。
施術では、あなたの身体に聞いて反応を検査しながら進めていく溜め、どんどん本音の心の誤作動スイッチをOFFにしていくので早いです。
もしサポートが必要になった場合はご連絡ください。
それではあんたの投球イップスが克服することを心より願っております。