
「坐禅」
多くの人が、聞いたことはあるが経験したことはないのではないでしょうか?
坐禅については私が述べるわけにはいきませんので、こちらのサイトをご覧ください。
先日はじめて坐禅を体験させて頂きました。
栃木県佐野市にございます妙高山報恩寺にお邪魔いたしました。
突然の訪問にもとても親切にご指導くださいました。
20分間を2回行いました。
2回と言わず、2炷(しゅ)と呼ぶそうです。
1炷は、お線香が1本消えるまでの時間だそうです。
坐禅ですので坐るのですが、体の硬い私でも坐れる方法をご指導頂きました。
また、円相の作り方(手で輪を作る)、呼吸法もご指導頂きました。
坐禅中には頭に様々なことが思い浮かんでくるわけですが、それをそれ以上広げないことが大切だと教わりました。
浮かんでくることが問題ではなく、広げないのです。
広げないためには、呼吸に集中する。
鼻から吸い、鼻から出す。
これを10回数える数息(すうそく)を行います。
頭に浮かんでくることを広げず呼吸に集中することで「今ここを生きる」そうです。
ご指導頂いた通りにまずはやってみようということで坐禅をしてみました。
初めは、やるぞという緊張感もあるので集中していました。
少しずつ頭に様々な思いが浮かんできます。
そして、何よりも手足の寒さが痛さに変わってきました。
これは日々の甘えた生活の中では味わえない厳しさでした。
1炷終わった後に、和尚さんから座り方が上手でしたねと言っていただけたのですが、寒さで凍るとはまさにこのことでした。
凍ったまま坐っているようでした。
時間が経過するごとに、鳥の囀りや本堂に入り込む風を感じながらも様々な思いが湧いては数息しを繰り返しました。
初めての経験は何事も楽しいもので、20分が意外とあっという間でした。
足を解こうとしてもなかなか動かせず、血をめぐらせるのに時間がかかりました。
2炷目は、和尚からの警策を頂けるとのことでその方法をご指導頂きました。
警策は、動いたら和尚から罰のように叩かれるイメージがありましたが、そうではなく、集中できていなかったり少し体を動かしたい場合などに自らお願いして頂くものだということでした。
初めてということもあり集中もできていたので、今回は警策を頂かずに坐禅に取り組みました。
坐禅が2炷終了した後は、茶礼を頂きました。
今回は、和尚の京都土産の八ツ橋とお抹茶です。
茶礼の時は、本堂を閉め切り暖房を入れてくださいました。
この時が一番「あ〜生きてるな」と感じました。
凍える寒さ、痛みを感じていた中から解放され、暖かさを感じた。
血が体中に巡るのを感じたわけです。
日々の目まぐるしい生活を送っていると、本当の自分ではない何かに急かされているようにも感じます。
そんな頭を整えてくれる時間でした。
ありがとうございました。
体の不調は心の乱れからくると当院でも考えておりますので、何か長引く症状に悩まれている方は、一つの解決策として坐禅もよろしいかと思います。
それでは良い1日をお過ごしください。
篠崎大輔